ろうきんカードローン「マイプラン」の地域毎の素敵なカタチ

金融機関「ろうきん」というものがありますが、銀行や消費者金融などよりも良いとの情報もあります。

「ろうきん」のカードローン「マイプラン」には、地域毎にいろいろなものがあります。この中から、「中央ろうきん」・「東北ろうきん」・「九州ろうきん」のマイプランについて見ていきましょう。

また、地域毎にまとまらずに1道県単位の「ろうきん」の中から、「北海道ろうきん」・「新潟ろうきん」・「静岡ろうきん」・「沖縄ろうきん」についても知っておきましょう。

「ろうきん」のカードローン「マイプラン」は、他の金融機関のカードローンに比較してメリットがあるようですので、最後にはその辺りについても見ていきたいと思います。

「ろうきん」は労働組合と生協のための金融機関「労働金庫」

「ろうきん」というのは「労働金庫」の略称で、基本的に日本全国で労働組合や生活協同組合などを会員として、その出資金を元手に会員へのサービスを行なう非営利組織(協同組織)です。株式会社として運営されている銀行とは違った形態による金融機関です。

一口に「ろうきん」とは言っても、実際には日本各地に複数の固有の組織体で存在し、それらの組織が「一般社団法人全国労働金庫協会(労金協)」を構成しています。それは、系統中央機関(中央金庫)としての「労働金庫連合会」・各地の労金・関連企業の「労金カードサービス」で構成されているのです。

「労働金庫連合会」は、日本各地の労働金庫のセントラルバンクにあたり、その統括の他、大口事業者(主に労組の上部組織)のメインバンクの役割を果たしています。また、「労金カードサービス」はクレジットカード会社で、「労働金庫連合会」と各地の労金の出資会社です。

所謂「ろうきん」と呼ばれている各地の労金は、現在13組織になっており、地域毎に次のようにまとまっています。

名称
(略称)
該当する都道府県
北海道労働金庫
(北海道ろうきん)
北海道
東北労働金庫
(東北ろうきん)
青森県・岩手県・宮城県・秋田県・山形県・福島県
中央労働金庫
(中央ろうきん)
茨城県・栃木県・群馬県・埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県・山梨県
新潟県労働金庫
(新潟ろうきん)
新潟県
長野県労働金庫
(長野ろうきん)
長野県
静岡県労働金庫
(静岡ろうきん)
静岡県
北陸労働金庫
(北陸ろうきん)
富山県・石川県・福井県
東海労働金庫
(東海ろうきん)
岐阜県・愛知県・三重県
近畿労働金庫
(近畿ろうきん)
滋賀県・京都府・大阪府・兵庫県・奈良県・和歌山県
中国労働金庫
(中国ろうきん)
鳥取県・島根県・岡山県・広島県・山口県
四国労働金庫
(四国ろうきん)
徳島県・香川県・愛媛県・高知県
九州労働金庫
(九州ろうきん)
福岡県・佐賀県・長崎県・熊本県・大分県・宮崎県・鹿児島県
沖縄県労働金庫
(沖縄ろうきん)
沖縄県

「マイプラン」は日本全国にある「ろうきん」のカードローン

金融機関である「ろうきん」でも、銀行や消費者金融と同じくカードローンを取り扱っています。その名称の主なものは「マイプラン」と言って、各地の労金で少しずつ形を変えて運用されているのです。

各地の労金の「マイプラン」を含むカードローンの一覧は次のようになっています。

労金略称 カードローン名称
北海道ろうきん ・マイプラン
・コープマイプラン
東北ろうきん ・マイプラン
・マイプラン【Web完結型】
中央ろうきん ・マイプラン
新潟ろうきん ・マイプラン
・ぱあとな~30
長野ろうきん ・マイプラン
・ろうきんchou-chou(シュシュ)カード
静岡ろうきん ・R-ing(リング)
・マイプラン
北陸ろうきん ・マイプラン「エクセレント」
・マイプラン「スーパー」
・ウィズ・ライフ
・マイプラン.net(ネット)
東海ろうきん ・マイプラン
・ロッキー21・モバイルカードローン
近畿ろうきん ・笑くぼ
・マイプラン
・スマートチョイス
中国ろうきん ・マイプランナビ
・U-30マイプラン
・マイプラン
・Web完結型マイプラン
四国ろうきん ・マイプラン
・Rプラン300
・Rプラン500
九州ろうきん ・モバイルマイプラン
・マイプラン(ツカえ~る)
・マイプラン-Beサイド-
・Web完結型マイプラン
沖縄ろうきん ・給振カードローンみらい
・マイプラン

「ろうきん」は全国各地で様々な形で展開されて、そこで取り扱うカードローン「マイプラン」にも地域毎に色々あるのです。

「中央ろうきん」のカードローン「マイプラン」

「中央ろうきん(中央労働金庫)」は、東京都千代田区に本店を置き、首都圏の8労働金庫を統合・合併した、日本最大の労働金庫です。その支店数は149店(2015年3月末)、従業員数2,407名(2016年3月末)という規模となっています。

「中央ろうきん」以外の金融機関ATMからの現金引出し手数料が戻ってくる「キャッシュバックサービス」や、給振・公的年金受取の手数料が戻ってくる「振込手数料キャッシュバックサービス」、デビットカードサービスの他、身体障碍者手帳保有者への借入金利優遇(はるかぜ引き下げ)というユニークな制度もあります。

「中央ろうきん」のカードローン「マイプラン」の特徴には、”イザという時”・”利便性”・”ネット/モバイル”に関連した3つの素敵なポイントがあるのです。

「中央ろうきん」のカードローン「マイプラン」の3つの素敵なポイントというのは、次のようなものです。

  • 急な出費のときも安心
  • 全国のATMが使えてキャッシュバック有り。
  • インターネット/モバイルバンキング利用

「マイプラン」は、ショッピング・冠婚葬祭・その他暮らしの中で急に必要となる出費など、様々な資金として利用できます。また、融資限度額の範囲内であれば、何度利用しても良いのです。

「マイプラン」のキャッシュカードは、日本全国の金融機関やコンビニのATMを利用することができて、ATM引出手数料が即時キャッシュバックされます。そして、セブン銀行では7~19時、イオン銀行・ビューカード・コンビニでは全時間帯で引出手数料が無料となるのです。

「マイプラン」の融資金額は、所属会員によって違ってはきますが、最高500万円となります。その期間は1年毎に更新され、その金利は所属会員(A:団体会員の構成員・B:生協会員の組合員及び同一生計家族・C:A,B以外の一般の勤労者)毎に設定されています。

各所属会員毎の金利を比較すると、次のようになっています。

所属会員 最大引下げ後金利 提示金利
年3.875% 年7.075%
年4.055% 年7.255%
年5.275% 年8.475%

「マイプラン」の申込みは簡単で、全国のホテル・各種スポーツレジャー施設・カルチャースクール・エステなどとタイアップしているところを特別料金で利用できる「マイプランクラブ」という提携施設優待サービスもあり、お薦めのカードローンです。

「東北ろうきん」のカードローン「マイプラン」

「東北ろうきん(東北労働金庫)」は、宮城県仙台市に本店を置き、東北6県に存立していた県毎の労働金庫を統合・合併した、福祉金融機関です。その店舗数は73店(2018年6月末)、従業員数1,147名(2016年3月末)となっています。

「東北ろうきん」のATM相互提携先として、青森銀行が同県内の信用金庫・信用組合・JAバンクと個別に提携した「あすなろNET」や、イオン銀行・コンビニATM[イーネット(E-net)」を運営するイーネット、及びローソンATM(後にローソン銀行)があります。

「東北ろうきん」のカードローン「マイプラン」には、基本となる「マイプラン」の他、キャッシング申込みから融資までが来店不要となる「マイプラン【Web完結型】があります。

「東北ろうきん」のカードローン「マイプラン」の概要は次のようなものです。

項目 内容
資金使途 くらしのさまざまな資金
※事業・投機目的・負債整理には利用不可
利用可能者 ・申込時満20歳以上65歳未満
・原則、勤続1年以上、給与所得者以外は3年以上。
・安定収入150万円以上
・「東北ろうきん」の審査基準を満たす。
融資金額 最高500万円
※300万円超には一定条件有り。
契約期間 1年毎の自動更新
融資金利 団体会員:6.000%
団体会員以外:6.400%
※融資金額が最高100万円の「マイプラン100」は9.800%

「ろうきん」との取引内容によっては、融資金利が最大年2.00%引下げられる「マイプランパック」というものがあります。例えば、公共料金(3項目)で年0.30%、給料振込で年0.50%、30才未満の人だと年1.00%が一般金利から引き下げられるのです。

「マイプラン【Web完結型】」では申込から融資が実行されるまで店頭へ行く必要が無い他、利用限度額は最高100万円と下がるものの、金利は年4.40~6.40%と低くなるうえ、利用するATMの手数料は実質0円という良さがあります。

但し、「東北ろうきん」に加入している労働組合等の組合員の場合には、店頭申込みの方が低金利となるのでWeb完結型はお薦めできません。また、普通預金口座を持っていない場合には郵送・来店等による手続きが必要なことと、主婦・主夫・パート・アルバイトの利用は東北在住又は在勤に限られるのです。

「九州ろうきん」のカードローン「マイプラン」

「九州ろうきん(九州労働金庫)」は、福岡県福岡市に本店を置き、九州7県の7労働金庫を統合・合併した、九州地方の労働金庫です。その支店数は82店(2016年3月末)、従業員数1,338名(2016年3月末)という規模となっています。

「九州ろうきん」のATM・提携金融機関として、セブン-イレブンなどのコンビニではセブン銀行、イオングループなどではイオン銀行があり、この労金のキャッシュカードを使用することができます。

「九州ろうきん」で扱っているカードローン商品は、「マイプラン(カードローン)/モバイルマイプラン」・「マイプラン(ツカえ~る)」・「セディナ保証マイプラン-Beサイド-」・「Web完結型マイプラン」の4種類です。

「マイプラン(カードローン)」は通常のカードローンですが、「モバイルマイプラン」となるとローンカードの発行は行わないで、「ろうきんダイレクト」というインターネットバンキングを利用して借り入れを行ないます。

これらの”カードローン”を利用できるのは、当労金に出資のある会員の間接構成員で、満18歳以上万65歳未満(但し返済最終年齢満76歳未満)、同一勤務先に1年以上勤務していることを原則として、安定継続した収入があり、前年度税込年収が150万円以上、所定の保証期間の保証が受けられる人です。

その資金使途は事業・投機目的・負債整理の資金を除いて、健康で文化的な生活を営むものであれば、どんなことでも自由となっています。融資金額は所属する会員等によって異なる場合がありますが、10万円単位で500万円以内、1年単位で審査の上で融資期間の更新を行ないます。

「マイプラン(ツカえ~る)」は融資金額が10万円単位で100万円~500万円となります。通常のマイプランの返済方式が口座からの自動振替する約定定例返済方式であるのに対し、”ツカえ~る”では「元帳残高変動方式」と「定額方式」の何れかを契約時に選択することができます。

「セディナ保証マイプラン-Beサイド-」となると、利用できる人の条件が変わります。それは、九州に居住又は勤務しているか生協組合員で、申込み時に満20歳以上満60歳未満、安定継続した収入があって、セディナの保証が受けられる人となります。

融資金額も10万円単位で100万円以内(パート・アルバイト等非正規雇用者は30万円以内)となるのです。これは、「Web完結型マイプラン」でも同じです。

「九州ろうきん」のマイプラン商品は、少しずつ条件を替えて、それぞれの利用者なりに使いやすいものを選択できるようにしているのです。

なお、「九州ろうきん」のマイプランにも金利引下げサービスがあり、マイプラン/モバイルマイプランでは9%が最大6%に、”-Beサイド-”では11%が最大8%まで引き下げられます。”ツカえ~る”についてはこのサービスは無いのですが、元々の金利が3.9~5.5%と非常に低い設定となっているのです。

たったひとつの道県でがんばっている「ろうきん」もアル!

労働金庫の歴史を紐解いてみると、全国統一された”日本労働金庫”を設立するという『日本労働金庫設立構想』というものがありました。しかし、何度か薦められたこの計画は、労金の根拠となる”労働金庫法”の想定に見合っていなかったため、全て失敗に終わっているのです。

”日本労働金庫”設立(全国労金の統一)の動きは、まず1976年2月に全国に47あった労金の内、42労金の合併仮調印で実現に近づきました。しかし、残り5労金は独自に運営していけると主張し、9月になってその全国統一は断念されたのです。

1989年11月にも、労金の全国統合に機運が高まりましたが、1991年のバブル崩壊を受けて合併構想は見送りとなっています。次に労金の全国統合が計画されたのは1996年ですが、この時には2010年までに統合すると方針が出たにも関わらず、金融庁の法に対する見解によって合併は先送りとなりました。

そんな中、統合・合併には参加せずに、たった1道県で頑張っている”ろうきん”もあります。それが、「北海道ろうきん」・「新潟県ろうきん」・「長野県ろうきん」・「静岡県ろうきん」・「沖縄県ろうきん」の5労金なのです。

「北海道ろうきん」は1951年に”北海道勤労信用組合”として創立され、1985年に全国労働金庫ネットワークサービスを稼働させました。2016年3月末で道内に37店舗を持ち、従業員数は780人です。

「新潟県ろうきん」は1952年5月に”信用組合新潟県労働金庫”として設立され、1954年2月に労働金庫法に基づいて「新潟県労働金庫」となりました。2016年3月末で県内に27店舗を持ち、従業員数は428人です。

「長野県ろうきん」は1951年12月に”信用協同組合長野県労働金庫”として創立総会が開催され、1954年3月に労働金庫法による事業免許が正式に認可されました。2016年3月末で県内に23店舗を持ち、従業員数は379人です。

「静岡県ろうきん(静岡県労働金庫)」は、1953年に設立されました。2016年3月末で県内に27店舗を持ち、従業員数は630人です。

「沖縄県ろうきん(沖縄県労働金庫)」は、1966年2月26日に琉球政府の労働金庫法による労金の設立総会を開催し、1972年に日本国の労働金庫法のもとでの業務に移行しました。2016年3月末で県内に12店舗を持ち、従業員数は158人です。

1道県の「ろうきん」のカードローン「マイプラン」

全国に5つある1道県単体で運営している「ろうきん」のうちの2ろうきんについて、そこで取り扱っているカードローンについて見ていきましょう。

「北海道ろうきん」のカードローンには、30歳以上で限度額50万円借入した時に、ろうきん会員で日本労信協保証の場合に金利が年6.8%となる「マイプラン」と、日本労信協保証の場合に金利が年6.98%となる生協組合員向けの「コープマイプラン」の2つがあります。

そんな「北海道ろうきん」のカードローンがお薦めされる理由には、次のような3つの理由があるのです。

  • 限度額によらない一定金利
  • 他社と比べて返済額が少なくなる金利
  • 実質無料の手数料即時キャッシュバック

融資限度額は300万円以内で、30万円・50万円・70万円・100万円はスマホやパソコンからでも申し込むことができます。他に、150万円・180万円・200万円・250万円・300万円の金額設定があります。

「静岡ろうきん」のカードローンには、静岡県内在住又は勤務している人向けの「R-ing(リング)」と、原則20歳以上で企業等に勤務し日本労信協の保証を受けられる人向けの「マイプラン」の2つがあります。

「R-ing(リング)」の注目ポイントは、利用目的自由・変動金利年9.10%・毎月定額払い・繰り返し利用可能といった4つです。但し、勤務先の労組か互助会等がろうきん会員の場合には、「マイプラン」を利用するよう薦められます。

このろうきんの「マイプラン」の注目ポイントは、次のような5つとなります。

  • 利用目的自由
  • 毎月定額払い
  • 繰り返し利用可能
  • 変動金利年4.275%~9.275%
  • キャッシュカード&ローンカードの1枚2役

この内、金利の詳細については所属している会員や取引の内容によって違ってくるため、営業店への確認が必要となります。また、「マイプラン」用のカードはキャッシュコーナーでの機器挿入方向によって普通預金かローン用となっているため、間違えて利用してしまった場合には最寄りの営業店への連絡が必要となります。

1道県で運営しているろうきんのカードローンの内容を見てみると、統合・合併しているろうきんにも引けを取らないほどにお薦めポイントがあるのがわかります。

「ろうきん」マイプランと他の金融機関のカードローンの違い

各地域のろうきんで取り扱っているカードローン「マイプラン」を、銀行や消費者金融などの他の金融機関のカードローンと比較すると、そこには次のような大きな3つのメリットが見えてきます。

  • 銀行・消費者金融よりも低金利
  • 多くの地域での金利優遇制度
  • マイプランクラブ特典

各金融機関毎のカードローン金利を比較すると次のようになります。

カードローン 金利
中央ろうきん
マイプラン
※団体会員の構成員
年3.875%(最大引下げ後)
年7.075%(提示)
※限度額10万円~500万円
静岡ろうきん
マイプラン
年4.275(又は4.675)%(最優遇)
年8.875(又は9.275)%(基準)
※融資額最高500万円
三菱UFJ銀行
カードローン
「バンクイック」
年1.8%~年14.6%
※利用限度額10万円~500万円
アイフル
カードローン
年3.0%~18.0%
※融資額1万円~800万円

ろうきんのマイプランは融資金額によって上下することはなく一定で、ほとんど全てのろうきんにおいて金利の優遇が受けられます。その優遇の大きな例としては、最大で5%引下げというものもあるのです。

また、「マイプランクラブ」の会員になると、旅行会社・ホテル・スポーツ施設・病院・検診センター・遊園地・自動車学校などの提携施設を、優待料金で利用することができるのです。

ろうきんの「マイプラン」は、多少融資までに時間はかかっても、希望限度額が低くて、ろうきんと取引があって、マイプランクラブの提携施設を利用したくて、低金利なカードローンを探している人にお薦めです。