カードローンの借入先を探すのにまず考えるのが、「審査が甘いところはないか。」と言うものです。そう考える人が多いこともあり、審査が甘いと言われる貸金業者に関する情報は、たくさん出回っています。
もちろんそれらの情報全てが間違っているわけではありませんが、「誰もが審査に通る」ほど審査の甘いカードローンは、実際にはありません。実際には、審査に落ちることもあります。
それでも、なるべく審査に落ちないよう気をつけたり対応をすることはできます。
そもそも誰もが審査に通るようなカードローンの場合は、闇金の可能性が高いです。闇金に注意しながら申込先を検討することが大切です。
よくネットを中心にオススメのカードローンの紹介も含めて、「審査の甘いカードローン」についての情報が多く出回っています。また、順位などをつけているサイトもあります。
「誰でもお金が借りられる」審査の甘いカードローンがあればいいのですが、実際には、それほど審査は甘くないと言えます。
同じように審査は甘くないことを伝えているサイトもいくつかあります。
もちろん審査の甘いカードローンと言う言葉や情報をまるまる否定するのではありませんし、自分では審査に通らないかもと思ってカードローンに申し込みをしてみた結果、審査に通れば、審査が甘いと感じるかもしれません。
ただ、やはり誰もが審査に通る訳ではないのは確かです。と言うよりも審査に通る人は申し込みした人の半分もいないのが実情です。
大手消費者金融では、審査の通過率になる契約成約率の数字が公表しているところがあります。銀行カードローンや中小消費者金融では公表されていないので比較での判断は難しいかもしれませんが、おおむね成約率はこのようになっています。
消費者金融 | 契約成約率 (審査通過率) |
---|---|
アコム | 45.0%(2018.10) 44.7%(2018.11) 43.7%(2018.12) |
アイフル | 45.9%(2018.10) 45.5%(2018.11) 42.8%(2018.12) |
プロミス (SMBCコンシューマーファイナンス) |
47.0%(2018.10) 45.9%(2018.11) 43.4%(2018.12) |
多くが40%台となっています。銀行カードローンの審査通過率は、公表されていないので正確な数字はわからないのですが、10~20%という話や30~40%もあります。はっきりしないので難しいところですが、どちらにしても消費者金融よりも審査に通りにくいことは言えそうです。
「審査の通過率から考えると自分には厳しいかもしれない。」と思うかもしれませんが、実際に審査に通る通らないかは、審査でチェックされる項目を把握するだけでもかなり状況は変わってくるはずです。重要な項目を知れば、それ相応に対応したり準備することができます。
審査に通るための重要な項目は
初めての人は、信用情報が何かすらわからないかもしれません。または、クレジットカードを作った後、自分の知らないうちに信用情報が記録されていたと気づくかもしれません。
個人信用情報機関という機関があるのですが、各金融機関はここに個人の信用情報を記録します。その上でローン等の申し込みがあったら、この記録を照会して審査するのです。
例えば過去、クレジットカードを使った際に何度か支払いの延滞の記録が残っていれば、「返済に不安がある」人として、新たにカードローンの申し込みがあった時の審査に影響をあたえ、場合によってはそのローンの審査に落ちることになります。
審査が甘いと言われてもなかなか通らないような人は、大抵、自己破産や債務整理、延滞をしたことがある人になります。
いわゆるブラックと言われる人達です。
それが過去のことだとして、本人としては「今度は、借りたお金をきちんと返します。」と言ったところで、なかなか信用してもらえないものです。厳しいようですが、それが現実です。
他社の借入状況もまた、重要なポイントとなります。これは、総量規制との兼ね合いがあります。総量規制に引っ掛かりそうな場合は、まず審査に落ちると考えられます。これは、法律的にも融資ができないからです。
まだ総量規制に引っかからないとしても、他社借入金額が大きければ借りたお金を他社の返済にあてる自転車操業と言うことはすぐにわかりますし、やはり先がすぐに行き詰まるのは目に見えています。
そんな状態の人に貸し付けをしても、貸し倒れするだろうことは簡単に予測がつきます。当然、審査に落ちることになります。
金額もですが、他社借入の件数が多いのも評価を下げます。目安は3社という話もありますが、貸金業者によってその数字が違い、絶対ではありません。もちろん多いとそれだけマイナス評価になります。
他社のカードローンではなくとも住宅ローンがあると、それだけカードローンで新たな借り入れが発生すれば返済が厳しくなるのは予測できるので、住宅ローンも多少なりとも審査に影響を及ぼすことになります。
ただ、居住年数が長ければ、それだけ生活が安定しているという見方もでき、この点はプラスになるので、住宅ローンがあるからすぐに審査に落ちるとは限りません。
当然、勤め先に関する安定性もチェックされ、勤続年数が長いとそれだけプラス評価されます。年収は400万円以上あると通過しやすいという目安があり、確かに高いに越したことはないのですが、だからと言ってそれよりも低ければ審査に落ちるわけではありません。
例え年収が400万円なくとも、仕事が長く続いているのかどうかと同時に、安定性があるかどうかの方が重要視されます。
審査でチェックされる項目を知ると、逆に審査に通過する自信がなくなる人もいるかもしれません。しかし、なんとかして審査に通りたいが為に「審査が甘い」と表記されているカードローンに申し込みしてしまいがちですが、今説明した通り、実際にはそう簡単に審査に通るものではありません。
しかし、現実的に見た場合、「審査が甘い」と言われるカードローンには、闇金が紛れている可能性が大いにあります。
しかし、大手消費者金融のように誰もが知っている業者ならば問題ないでしょうが(それでも似た商号の闇金もあり、勘違い等でひっかかってしまうことも多々あります。)、規模的にあまりに小さな貸金業者だと知名度がないので、正規の貸金業者か闇金かどちらかわからないこともあるでしょう。
そんな時は、正規の消費者金融か闇金かを見分ける必要があります。もちろん、知ることはできます。
金融庁のホームページでは、消費者向けに闇金に関する注意喚起も行っていますし、相談窓口の案内も載っています。
また、「登録貸金業者情報検索サービス」で、商号や登録番号を入力すると、その貸金業者が「本当に」都道府県知事や財務局に登録している正規の貸金業者かどうかを確認することができます。
この「登録貸金業者情報検索サービス」を使えば、例え闇金がインターネット等で偽の登録番号を表記していたとしても、それがわかってしますのです。これは、気になる業者が闇金かどうかを知る為には、必須の作業と言えます。
「審査が甘い」と表記した貸金業者の場合、少しでも会社名が聞き慣れなかったり、カードローン商品の説明に不審な点があれば、(できれば不審な点がなくても)検索サービスを利用して正規の業者かどうかをしっかりと確認することをオススメします。
闇金に引っかからないように気をつけることは重要ですが、肝心なカードローンに申し込みし、借り入れ出来なければ、先には進めないでしょう。
最初の説明にあった、審査の項目を把握し、その項目において審査に通れるように準備するのは大切ですが、それでも信用情報の問題や他社借り入れをどうしたらいいのかわからない人もいるかもしれません。
先にも少し触れたのですが、知名度はない規模の小さな消費者金融では、大手消費者金融の審査には落ちてしまったが返済はしっかりとできそうな人を顧客とするところは、たくさんあります。そこでは、独自の審査によって顧客を受け入れています。
しかし、人それぞれ状況は違う為、本当に審査が甘いと感じるだけの、自身が審査に通るような消費者金融かどうかまでは申し込みしてみないとわからないでしょう。
そんな時は、口コミを見てみるとかなり参考になります。
おおよそですが、そこからそのカードローンの審査に通る人の傾向がわかります。先にも説明したようにカードローンごとに審査の判断の基準が違うのですが、それぞれに傾向はあるはずです。
そこから自分の属性と同じような属性の人の口コミを参考にするのです。その上で、同じような属性の人が審査に通っているのか、それとも審査に落ちやすいのかがある程度予想できます。
もちろん、100%同じ属性がいると言うわけではないでしょうし、最終的に判断をする担当者の違いもあります。時期的な会社の経営状況も多少なりとも審査に影響はあるので、絶対ではありません。
それでも、深く考えずにやみくもに審査に通りにくそうなカードローンに申し込みするよりも、審査の通過率がかなりアップするのではないでしょうか。
それ以前に、金額的に見て総量規制に引っ掛かりそうな場合は、別の方法で借り入れできるカードローン、総量規制の対象外となるカードローンに申し込む必要があります。
と言うのは、総量規制が関係する貸金業法の対象となるのは、消費者金融や信販会社、クレジット会社になるからです。
総量規制の対象外となるカードローンの申込先
他社への借り入れが多い場合は、他の方法として一番有効なのはおまとめローンになります。
金額も総量規制いっぱいでも、おまとめの場合は、「顧客に一方的に有利となる借り換え」として、総量規制の例外になるからです。例外ならば、年収の1/3以上の借り入れも可能なので、おまとめローンが可能となるのです。
新たに借入先が見つからない以前に、今ある借金がどうしても返済できなくて困ってしまっている場合は、話が少し変わってきます。
おまとめローンで新たな借り入れをすることは可能なのですが、今ある借金の負担が減ることにより支出が減り、金欠具合が変われば、必要なお金が発生することもあり得ます。
どうしても返済がままならない、おまとめローンでも厳しいとなった時は、債務整理をするのも一つの方法です。
借金の義務がなくなる自己破産がよく知られているのですが、自己破産はそれに伴うリスクも大きいです。任意整理や個人再生では、借金の額を減らすことで負担が少なくなります。
どの方法にしても弁護士や司法書士など、専門家に相談する必要があります。
中には専門家に依頼するための費用を心配する人がいるのですが、元々お金に余裕がないことはわかっているので、相応の対応はしてくれますし、まず無料相談という形もできます。まずは問い合わせするだけでもしてみることをオススメします。
厳密に言えば、審査が甘いカードローンと言うのは存在しませんし、あるとしたらまず闇金であると言えます。
ではどこからもお金は借りられないのかと言えばそうではなく、独自の審査によって借り入れできるところや、おまとめなどの通常とは別の形でのカードローンもあります。
また、多重債務に陥ってどうしようもない状況の時は、専門家に相談することも一つの方法です。
どれがいいのかは、それぞれの事情で違いますが、どちらにしても闇金にだけは気をつけるようにしたいものです。