カードローンの利息を少しでも減らすためにも金利の仕組みを知る!

お金が急に必要になった時、昔よりも申し込みしやくすなったことや銀行が扱うようになったこともあり、カードローンを利用する人は多くいます。

ただ、カードローンに申し込みしたからと言って、その仕組みを理解しているかと言えば、そうとは言い難く、何もわからないままお金を借りてお金を返している人がいます。

しかし、ある程度の仕組みを理解していないと、必要以上にお金を借りた際に発生する利息を支払ってしまうことになりかねません。

なるべく利息の負担を減らす為にも、金利の仕組みを知っておく方が安心してカードローンに申し込みできるというものです。

金利の仕組みを知るにはまず言葉の意味を知っておく必要がある!

カードローンに申し込みする時は大抵の場合、急いでいることが多く、申し込みするに当たって、金融商品に関する言葉やどういう仕組みになっているのかを知らないままに行っている人がいます。

もちろん、カードローンを取り扱っている貸金業者や銀行は正当な手続きを行ってくれるので、よくわからないままでもお金を借りることができますし、わからないことに対しては丁寧に説明をしてくれます。

とはいえ、貸金業者の方もお金を貸し付けることで発生する利息が会社の利益になりその利益を上げる必要もある為、よほどのことがない限り返済の負担を極力減らすよう積極的に協力してくれるとは限りません。

返済時に発生する利息をなるべく減らしたいならば、利息や金利の仕組みなどカードローンに関する知識を得ることは必要です。その為にも、まずは言葉の意味をきちんと理解することも大切です。

金利とは?利息とは?まずは言葉の意味を知ることが大切!

カードローンや金利の仕組みを知るには、言葉の意味を知らないと話が進みません。もちろん、「知っている。」と言う人が大半なのでしょうが、知っている人には確認の意味も含めて説明します。

既に説明したようにカードローンとは、個人へお金を貸し、その返済時につく利息を利益として成り立つ金融商品です。昔は貸金を営む業者はサラ金や街金と呼んでいましたが(今でもそう言う人もいますが)、今はあまりその言葉は使わなくなりましたし、多くの銀行もカードローンを扱うようになりました。

ちなみに、自営業者や法人向けのビジネスローンも別に扱っている業者はあります。

まず、カードローンで出てくる言葉が「利息」です。

利息とは
お金を借りた時にかかる、手数料。お金のレンタル料だと考えるとわかりやすい。利子は、貸す側・借りる側で反対の立場から見た言葉になり、預貯金でも使う言葉ですが、指しているお金としては利息と同じになります。

利息がいくらになるのかは、金利によって変わります。

金利とは
カードローンなどでお金を借りると返済の時に利息もつけてお金を返さないといけないが、その利息を割合で示したものです。通常「%」で表記されており、借入残高(元金)に対して金利を掛けると利息額が出てきます。基本的に年(1年に掛かる利息)での割合になっています。

カードローンによっては、「年利」や「年率」と言う表記になっていますが、同じ意味になります。ちなみに1ヵ月の金利の場合は月利、日ごとになると日歩(ひぶ)と言います。

実際にはカードローンの返済は、1年後ではなく毎月や一定期間ごとに契約時に決めた金額で返済が行われるので、1年分の利息を一度に払うわけではありません。利息額は、金利を元に借り入れしていた期間分を計算します。計算については後で説明します。

その金利ですが、カードローンの商品説明では「実質年率」という表記になっているのをよく見かけると思います。実は、貸金業者はこの表記にするように義務付けられています。

実質年率とは
金利(年率)に事務手数料や保証料が含まれていることを指します。貸金業者では、実質年率の表記が義務付けられています。その為、金利と実質年率はほぼ同じと考えても問題はありません。銀行のカードローンの場合も実質年率の表記はなくとも保証料が無料になっているなど、まず同じような形になっています。

また、返済が期日までに行われなければ、遅延損害金が発生するとされています。

遅延損害金とは
返済が期日より遅れてしまった場合にかかるペナルティ金になります。これも割合で表示されています。多くの場合、通常の金利よりも高く設定されています。

遅延損害金は、1日でも遅れると発生することになります。口座引落しだと口座のお金が不足してなければ自動的に返済されるのでよほど延滞することはないでしょうが、自分で振り込みや入金をしないといけない時は、返済の遅れがないように気をつけなければいけません。

カードローンの金利は上限がある!闇金対策の為にも知っておく

金利についてですが、もちろん貸金業者や銀行によって違いがあります。金利で利息額が決まるので、当然金利が低い方がいいのですが、お金を借りるには審査があり、金利が低い方が審査が厳しいとされています。

しかし、貸す側も返済を考えると単純に年収が高いだけでは審査に通るとはしておらず、金額よりも収入の安定性を重視しています。

公務員が審査に有利と言う話もここからきています。

もちろん、世の中にはいろいろな職業があり収入の方法も様々ですし、収入だけでなくその人の生活における支出部分もカードローンの返済に影響を与えるので、審査に通るかどうかは個人個人で判断がされます。

しかし、カードローンの金利が高い方が審査に通りやすいと言う印象や、審査以外の対応(例えば、即日融資など)により、金利が高めの業者に申し込みする人もいます。

ただし、あまりに金利が高いのは違法になります。出資法と利息制限法があるのですが、どちらにしても20%を超えることはありません。もし、20%を超えるようならば、それは違法業者になるので、そこからはお金を借りないように注意する必要があります。

金利の上限(利息制限法)

元金(融資額) 金利の上限(年率)
10万円未満 20%
~100万円未満 18%
100万円超~ 15%

闇金の場合は、高い金利を誤魔化す為に金利表記をしていないこともあります。どちらにしても上限金利があり、これを超えるのは違法だということを知っているだけでも闇金対策になります。

カードローンの仕組みの基本である利息の出し方の計算は難しくない!

最初にも説明したように、カードローンは貸金業者や銀行が個人へお金を貸し、それに利息をつけて返済してもらうことにより、事業が成り立ちます。その利息は法律の範囲内で取り決められた金利により計算され、返済の時に支払います。

一括返済ならば1回で終わることですが、今はカードローンの返済は毎月1回、または例えば35日ごとなどの一定期間ごとでの返済となっており、都度、返済額の中に利息が含まれています。

利息は返済の度に計算されて返済額の中に含まれる!その計算方法は

利息はお金のレンタル料と説明した通り、お金を借りている間はずっと発生することになります。ですので、返済の度に返済額の中に含まれています。

このことは説明しなくとも知っているでしょうが、返済額はキリのよい金額で毎月一定額となっていることが多いので、あまりピンときていないことが多いです。

あまり意識していなければ気付かないかもしれませんが、利息は本来、お金を借りている手数料となるので、返済の方法によっては負担を少なく済ませることは可能です。

その為にも、利息がいくらかかっているかをまず把握することが必要です。その利息がいくらかは明細を見ればわかるものの、基本的な知識として利息の計算方法を知っておくとカードローンに対する意識も変わってきます。

利息の出し方

元金×金利(%)÷365日×借入日数=利息
※うるう年は365日が366日になる。

毎月返済であれば、その月の返済日から次月の返済日までの間を借入期間として計算して利息を出し、返済の度に利息を支払います。

よく金利が低い方がいいと言うのは、計算すれば当然わかりますが、利息が少なく済むからです。

例えば、10万円の借り入れで30日後に返済を15%と18%の場合で比較計算してみます。

15%の場合
100,000×0.15(15%)÷365×30=1,233円   利息 1,233円
18%の場合
100,000×0.18(18%)÷365×30=1,479円   利息 1,479円
※少数点は四捨五入しています。

比べてみると利息の差は246円と一見して大きな差を感じないかもしれませんが、これが毎月の返済で都度、利息は付けられることになります。

要注意!金利が低くても返済期間が長ければ利息は増えてしまう?

毎月の返済が長期になると(実際には、元金も減るので都度の利息金額は変わって行きますが。)、「塵も積もれば山となる」の言葉通り、利息の金額は総じて大きくなっていきます。金利は低くても返済期間が延びれば返済の回数分、利息の支払いは大きく膨らんでいきます。

例:30万円の元金・金利18.0%の場合

返済回数 1回の返済額 利息総額
10回 32,530円 25,296円
20回 17,473円 49,465円

  
例えばとあるシミレーションを使って比較してみると、この場合は金額で見ても約25,000円の差がでるように、回数により毎月の負担は変わるものの、利息に大きな違いが出てきます。可能ならば毎月の返済額は多めにし、なるべく返済回数が少ない方が利息の負担が減ります。

実際には、毎月の利息を知る為にその都度の計算をするのは大変面倒です。今は各カードローンのホームページで返済シミレーションを設置しているので、シミレーションを活用するのが手っ取り早いです。ただし、この計算式を知っているのと知らないのとでは、理解の度合いが変わってきます。

金利は幅があり表記の範囲では高い方の金利になることが多い!

カードローンのCMや商品概要を見ると、例えば3.0~18.0%と金利には幅があります。

カードローン(金融機関名含) 金利 限度額
アコム 3.0~18.0% 800万円
アイフル 3.0~18.0% 800万円
SMBCモビット 3.0~18.0% 800万円
プロミス 4.5~17.8% 500万円
レイクALSA 4.5~18.0% 500万円
三井住友銀行
カードローン
4.0~14.5% 800万円
三菱UFJ銀行カードローン
「バンクイック」
1.8~14.6% 500万円
みずほ銀行
カードローン
2.0~14.0% 800万円
りそな銀行
りそなカードローン
3.5~12.475% 800万円

これを見てわかるとおり、一般的にも消費者金融よりも銀行の方が金利が低く設定されていると言えます。(別の視点で見ると、消費者金融の方が即日融資に対応していることが多いので、一概にどちらがいいとは言えません。)

とは言え、どのカードローンも金利に幅があります。

実際にお金を借りる際には、金利はどうなるのかは審査によって決まります。

その為、最初から何%かはっきりとわかるわけではありません。

実は初めての申し込みの場合、(絶対とは言えませんが)そのほとんどが高い方の数字の金利になることが一般的です。

その理由として、初めての場合、申込者が返済に対してどれだけ遅れなく返済をしてくれるのかは、貸金業者にはわかりません。悪意はなくともうっかりして返済が遅れてしまったと言う人も中にはいますし、稀に確信的に返済をしない人も0ではないのです。

返済がされなければ、実質、融資する側は損害を被ることになります。もちろん申込者の融資希望額や収入等の返済能力も見て審査は行われますが、その上でなるべく損害をないようにする為に少額融資から行われます。

損害をカバーする意味も含めて融資額と金利はある程度連動しており、最初の場合は、まず高い方の金利に設定されることがほとんどです。このことも基本的な知識として知っておくと、申込時にどこのカードローンを選択するのかの参考になります。

一般的には毎月の返済は定額が多い!返済方式も知っておくといい

毎月の返済額についてですが、今はカードローンもクレジットでよく耳にするリボルビング払いが一般的となっています。

リボルビング払いとは
リボ払いと省略して言うことも多いのですが、借入残高(クレジットの場合は、利用残高。)の金額に関係なく、毎月の返済額は一定の金額で返済が行われることを意味します。この金額の中に元金と利息が含まれる形で返済が行われます。

各カードローンでは、個々で返済額を決めることももちろんできますが、最低返済額が設定されており、毎月の負担を考えて最低返済額で返済をする人も多くいます。

よく世間では、リボルビング払いの問題点が取り沙汰されます。これは、カードローンの特徴である追加融資(クレジットではショッピングの追加)により借入残高が増えても返済額は一定額のままというリボルビング払いと、最低返済額が少額であることにより返済がいつまで経っても終わらないことを指しています。

なんとなく気付いていると言う人もいるでしょうが、これは、返済がなかなか終わらない=利息をたくさん支払っていると言う問題がここに隠れています。

カードローンによっていろいろな返済方式があることも知っておく

リボルビング払いは返済の形の基本には違いないのですが、細かく言えば返済の方式はいろいろあり、カードローンによって選択している方式が違います。

  • 元利定額リボルビング方式
  • 元金定額リボルビング方式
  • 元利定率リボルビング方式
  • 元金定率リボルビング方式

これに「残高スライド方式」がつくことがあります。

  • 残高スライド元利定額リボルビング方式
  • 残高スライド元金定額リボルビング方式
  • 残高スライド元利定率リボルビング方式
  • 残高スライド元金定率リボルビング方式
残高スライド方式とは
借入残高(利用残高)の金額によって、返済する金額が段階的に減って行く方式になります。借入残高が増えれば、返済額が上がることもあります。この金額は、最低返済額と同じように、各金融機関で取り決められています。

実際には、残高スライド方式の前に「借入後」と言う言葉がつく返済方式を取るところもあるのですが、これは借入残高の金額の判断が返済の締め日(この場合は、返済が進めば借入残高が変わっていく)ではなく、借り入れした直後の残高で判断するという形になっています。

また、残高スライド方式以前に、元利や元金、定率や定額などの意味がわからないでしょう。

元金定額とは 元金(借入残高)部分の返済額が一定額になっており、そこに利息をプラスした金額を返済します。
元金が減れば当然利息は減る為、返済が進めば返済額も減っていきます。
元利定額とは 毎月の返済額が決まった一定額となっており、その中に元金分と利息分が含まれている形になります。
返済額が一定の為、家計の管理はしやすいのですが、利息がわかりにくく元金もなかなか減りません。
元金定率とは 借入残高に一定の割合(定率)をかけた金額を元金の返済分とし、これに利息を足した金額が返済額になります。
借入残高に割合をかけるということは、借入残高の一部分しか返済しないことになるので、理論上、返済が終わらないことになりますが、実際には1,000円未満の端数の金額を切り上げたりしている為、返済は終わります。
しかし、返済期間が長くなりやすいです。
元利定率とは 借入残高に一定の割合(定率)をかけた金額を返済額とし、この中に元金分と利息分が含まれることになります。
利息額がわかりにくく、また、元金定率同様、返済期間が長くなりやすいです。

これらを知った上で返済方式を見てみると、言葉の使い方に多少の違いはあるものの似たような返済方式を使っているところもありますが、実にいろいろな方式があります。

カードローン
(金融機関名含)
返済方式
アコム 定率リボルビング方式
アイフル 借入後残高スライド元利定額リボルビング返済方式
SMBCモビット 借入後残高スライド元利定額返済方式
みずほ銀行カードローン 残高スライド方式
三井住友銀行カードローン 残高スライド方式
楽天銀行スーパーローン 残高スライドリボルビング方式・元利込定額返済

こうやって見ると、元利定額方式が多いことがわかります。ただ、それぞれ細かい返済方式のことまでを覚えるのは大変ですし、そこまで覚える必要はないでしょうが、いろいろな返済方式があることは知っておいて損はありません。

利息を減らしたいならば無利息期間を上手に活用するのもアリ!

また実際には、返済額にもよるでしょうが、途中で追加借り入れをすればその分残高が増えるので、返済を早く終わらせるのは難しいでしょう。とはいえ、なるべく返済を早く終わらせ利息の負担も減らしたいはずです。

そんな時は、随時返済を行ったり、無利息期間を利用するのも一つの手です。

随時返済は、毎月の返済とは別にまとまったお金がある時に任意で返済をすることです。基本的に返済する金額が決まっている訳ではなく、また、返済額は全て元金に充てられます。ただ、随時返済を行っても毎月の返済がなくなるわけではないので、注意が必要です。

また、カードローンによっては手数料が発生するところがあったり、タイミングや返済方法によっては随時返済とされないこともあります。(この場合、毎月の返済として扱われます。)

何にせよ利息の負担軽減に一役買う方法には違いないので、ボーナスや臨時収入がある時に行うことをおすすめします。

無利息期間サービスについては、大手消費者金融が広く行っているサービスです。その多くは契約後一定期間に限られ、サービス対象期間は利息がつかずに済みます。

カードローン
(金融機関名含)
サービス
アコム はじめての方、契約日翌日から最大30日間利息0円
(返済期日35日ごとで契約の方)
アイフル はじめての方、契約日翌日から最大30日間利息0円
プロミス はじめての方、30日間無利息
(メアド登録とWeb明細利用の方)
ノーローン なんどでも1週間無利息
(完済した場合、翌月また適用)
セントラル はじめての方、契約日翌日から最大30日間利息0円
ネットジャパン銀行
ネットキャッシング
はじめての方、初回借入日から30日間利息0円

これらは一例で、ここにある以外にも無利息サービスを実施しているカードローンは、他にもいくつかあります。

無利息サービスの多くは30日ほどの期間を設定していますが、厳密に言えば、それぞれのサービスには、契約日から30日間や初回借入日より30日間など対象期間に違いがあったり、それぞれで細かい条件がついているので、しっかりと確認する必要があります。

一見するととてもよいサービスに見えますが、「最初のみ」と言うところが多く、何度でも無利息サービスを利用できるのは、ごく一部のカードローンになっています。その為、必ずしも大きな効果があるとは限りませんが、それでも対象期間に少しでも返済を行えば、負担が減ることになります。

金利の仕組みは知っておくだけでも構わない!実際の計算は業者がする

カードローンは、単純にお金を借りて返すだけならば、審査に通る必要はあるもののその仕組みを詳しく理解していなくとも利用することができます。それは、手続きや金利については仕組みが決まっており、ある意味、貸金業者の説明のまま手続きを行えば借り入れすることができるからです。

もちろん、正規の業者なので正当な手続きでもって業務が行われていますし、対応も丁寧な担当者が多いのも確かですが、業者の方もできれば利息による利益が多い方がいいので、特に申し出がなければ返済期間が長期になるようなシステムになっていることもまた確かです。

金利の仕組みを知っているのと知らないのとでは、最終的な利息の負担や返済期間が大きく変わってきます。なるべく早く返済を終えたい人や、利息の負担を少しでも減らしたい場合は、基本的なことだけでも知ることがその負担を減らすことができるというものです。