カードローンの申し込みには、安定した収入があるのが条件です。その為、よくパートやアルバイトはお金が借りられるかどうか、心配する声があります。
同様に専業主婦も、カードローンでお金が借りられるかどうか心配するようです。その理由として、自分に収入がないことが挙げられます。確かに専業主婦は、収入面で見てもカードローンの審査には不利ですし、申し込みできないところが多いでしょう。
しかし、専業主婦でも借り入れできるカードローンは、全くない訳ではありません。では、どういうものがあるのでしょうか。専業主婦がカードローンに申し込みするのが難しい理由も含めて、お伝えします。
カードローンは、誰でもお金が借りられる前提ではあるものの、返済の必要があるので、申し込みに条件や審査があります。その為、ある程度の収入がないと「審査に通らないのでは。」と、心配する人は多くいます。
特にパートやアルバイトといった安定性があるとは言えない勤続形態だと、審査に落ちる不安があるでしょう。それ以前に、申し込みもできないのではと考える人もいるようです。
しかし、それ以上に心配になるのは専業主婦(夫)でしょう。専業主婦(夫)の場合、家庭での仕事を労働と考えるかどうかと言う問題以前に、現実として収入がない事実があります。
カードローンは、お金を借りた後、返済しなくてはいけないので、当たり前でしょうが条件として安定した収入が必要です。
ですが、ただ貸金業者が利益を求めた話だけではなく、一昔前は返済の確証がない人にも貸し付けして多重債務者が増え、社会問題になったことで法律が整えられたことも関係しています。
と言うのは、消費者金融が対象になる法律「貸金業法」は、専業主婦がお金を借りられないことに大いに関係があるのです。貸金業法が改正(2010年に完全施行)される前は、専業主婦も多額の借金をしていた時代もあります。
多重債務者や返済が行き詰まる人が溢れんばかりになった時、借金問題の対策として、借金が増えすぎないように法律で貸付額の上限を設定しました。
当然、収入(0円)のない専業主婦は、総量規制で見ても借入額は0円になります。
その為、専業主婦は、法律の観点からしても消費者金融では申し込みできません。
ただ、実際には色々なケースに対応するべく、この総量規制には例外や除外があります。
例外と除外の細かい説明は割愛しますが、年収の3分の1以上借りられる個人への貸し付けはこれらがあります。
住宅ローンなどは考えなくてもわかるでしょうが(どう考えても年収の3分の1以下の貸し付けでは家を建てるのは難しいでしょう。)、おまとめローンなどがあることを知っておくといざと言う時に助かります。
この例外や除外の内容を見てわかるように、実は、できないと思っていた専業主婦でも消費者金融からお金を借りる方法はあるのです。
総量規制の例外になる、配偶者と合わせて年収の3分の1以下の貸し付けを「配偶者貸付」と言います。
この配偶者貸付により消費者金融でも融資が可能なのは確かですが、ただし、条件があります。それを証明する書類の提出が必要になります。
配偶者貸付に必要な書類
ただ、その配偶者貸付を行っている貸金業者はあまり多くなく、特に大手消費者金融では対応していません。どちらかと言えば中小規模の消費者金融の方が、配偶者貸付を行っています。
専業主婦でも借りられる消費者金融
消費者金融 | 金利(実質年率) | 限度額 |
---|---|---|
ベルーナノーティス | 4.5~18.0% | 300万円 |
キャネット | 15.0~20.0% | 300万円 (新規の方は5~50万円) |
※どちらも同意書は、貸金業者にあり。
例としてあげた消費者金融は、どちらも規模としてはあまり大きくなく、キャネットの方は、特に北海道の方向けの貸金業者になります。とは言え、他の地域でも申込方法によっては申し込み可能です。ただ、借り入れまで多少時間がかかるようです。
ベルーナノーティスは、女性専用ダイヤルがあるので、わからないことも相談しやすいと言えます。また、新規の方向けに14日間利息0円サービスをしています。大手にあるような期間の長さはないのですが、完済して3カ月すればまた使えるサービスなのは魅力的です。
ただ、補足説明にもあるように配偶者の同意が必要な点と、配偶者の他でのカードローン利用状況が審査に影響を与えるので、「申し込みしたい。」と思う専業主婦の方は少ないと言えそうです。
専業主婦の場合(専業主婦でなくてもですが)、事情はともかく、カードローンでお金を借りることを家族に知られたくないと考えるものです。一般的にも、他人に知られずに申し込みや借り入れできるカードローンに人気が集まっています。
もちろん、配偶者の環境によっては、専業主婦の方の名前で借り入れしたいと言う人もいるでしょう。そんな時にはこの方法は使えますが、現実的には少数派と言えるでしょう。
消費者金融で借りられるとしても、なかなか難しい面があることはわかりました。
では、他に専業主婦が利用できるカードローンはないのかと言うと、実は銀行カードローンがあります。
銀行カードローンは、上記で説明した貸金業法の対象外(銀行は、銀行法が対象)になる為、総量規制も関係がありません。ですので、専業主婦が申し込みするにしても、配偶者の同意をわざわざ得る必要もありません。
ただ、銀行カードローンは、以前よりもお金を借りにくくなっていると言えます。と言うのは、今は銀行カードローンの過剰貸し付けの方が問題になってきており、また、同時期に銀行が反社会勢力への融資を行なってしまったことも問題になりました。
その為に、銀行の方も審査の際には反社会勢力への対応として警察庁のデータベースへの照会を行なったり、カードローンの融資額を消費者金融と同じとまではいかなくても、以前よりも厳しくなったり慎重になってきました。今は、即日融資もできません。
これらの動きにより、今まで多くの銀行が融資対象にしてきた専業主婦に対しての融資も行わなくなってきました。特に大手の都市銀行のカードローンは、かなり状況が変わったと言えます。
と言っても、全ての銀行が専業主婦への貸し付けを取りやめた訳ではありません。
確かに大手都市銀行を中心に専業主婦の申し込みは難しくなったのですが、法律的には可能なので、専業主婦への貸し付けを行なっている銀行はあります。
その多くは、ネット銀行や地方銀行となっています。
専業主婦でも借りられることを表記している銀行カードローン
銀行カードローン | 金利(年利) | 限度額 |
---|---|---|
イオン銀行カードローン | 3.8~13.8% | 800万円 (専業主婦は50万円まで) |
ジャパンネット銀行 ネットキャッシング |
2.5~18.0% | 1,000万円 |
楽天銀行スーパーローン | 1.9~14.5% | 800万円 (専業主婦は50万円まで) |
横浜銀行カードローン | 1.9~14.6% | 1,000万円 |
群馬銀行 ナイスサポートカード |
2.8~14.5% | 800万円 |
静岡銀行カードローン 「セレカ」 |
4.0~14.5% | 500万円 (主婦は50万円まで) |
北海道労働金庫カードローン 「マイプラン」 |
3.8~9.8% | 300万円 (専業主婦は30万円まで) |
銀行なので、口座開設が必要なカードローンもあります。(ジャパンネット銀行ネットキャッシング・横浜銀行カードローンなど)口座開設がなくても申込可能なカードローンもあるので、そのあたりもカードローンの申込先を考える材料の一つになるでしょう。
ろうきん(労働金庫)の場合は、会員等の条件がありますし、各地域のろうきんによって違いがあります。
限度額に関しては、専業主婦の限度額は収入のある人より厳しいことが多いのですが、専業主婦の限度額を明記していないカードローンもあります。となると、専業主婦はいくらまで借り入れできるのか、気になるところでしょう。
専業主婦の限度額が明記されていない場合でも、50万円までが最高だと考えておいた方がいいでしょう。
銀行は総量規制がある貸金業法の対象外と説明しましたが、最近は、銀行カードローンも融資の限度額を消費者金融並みに下げてきている状況になっています。合わせて、収入額を確認するための収入証明書類を提出する基準の金額も以前よりも下がり、貸金業法に習うようになってきています。
元々、専業主婦の限度額が50万円ほどのところもあるのですが、貸金業法による収入証明書類を提出する金額も50万円となっていることの影響も多少なりともあると言えそうです。
それでも貸付額は兎も角、(ここに例としてあげたのはほんの一部なので)各地域で探せば、地方銀行、信用金庫、信用組合、労働金庫などで専業主婦が借り入れ可能のカードローンはいくつか見つかるでしょう。
今はコマーシャルもよく流れ、消費者金融だけでなく銀行カードローンもたくさんあります。その為、貸金業法が整えられた時にはカードローンに申し込みしづらくなった専業主婦も、また申し込みしやすくなりました。
確かにここ最近、また専業主婦はカードローンでお金を借りにくくなってしまいましたが、それでも全く借りられるところがなくなったわけではありません。
ただし、専業主婦に限ったことではないのですが、カードローンには審査があることは忘れてはいけないでしょう。